メリット

一般に言われているIPv6導入によるメリットとしては以下のようなものがあげられている。
事実上無限の数のIPアドレス
アドレス枯渇を心配しなくてよくなる。実際には有限(2128個((340282366920938463463374607431768211456個)))であるが「その辺の石ころにも個別に割り当てることができる」ぐらい有り余っている。同時に、IPマスカレード(NAT/NAPT等)を使わずに済むので、全ノードがグローバルな接続性を持ち、直接接続が可能になる。これによって、P2Pアプリケーション(IP電話、インスタントメッセンジャー及びネットワークゲーム等)の利用が容易になり、またNATの設定等に気を遣わなくて済むようになる。
実際にOCNによるIPv6サービスでは、月額300円で/64のネットワークブロックを2ブロック提供するサービスを実施している。このサービスを受けることで、理論的には300円の月額で、一人あたり約43億の2乗(2の64乗、IPv4におけるIPアドレスの総数の2乗)ものアドレス空間をもつネットワークブロックを2つ取得することができる。
IPsecによるIPレイヤでのend to endセキュリティの確保にあっては、ユーザ認証、パケットの暗号化及びなりすまし防止等がサポートされた。これらはIPv4を使う環境では上位レイヤ (TLS) 等で補完しなければならなかった機能である。
一部で「IPv6の実装にはIPSecが必須である」と言われているが、これは規格上(RFC)の話で、IPSecをサポートしないIPv6の実装は多数存在している。

IPv4でもイケてる情報

管理者に負担をかけないIPアドレスの自動設定

DHCPサーバがなくても、ホストには自動的にIPアドレスとデフォルト経路が設定される。
アドレスの集約による基幹ルータでの経路表サイズの抑制
新たにIPv6の接続を持つとき、ISPの持っているIPv6アドレス(プリフィックス)を切り出してユーザーに渡す。これによって、新しいIPv6サイトが増えたとしてもバックボーンに対して公告する経路情報は増えず、基幹ルータで保持する経路表の大きさが抑えられる。その一方で、アドレスブロックの可搬性がなくなる、複数のISPと契約した時にどのアドレスをどのように使うかを考慮しなければならない「マルチホーム」問題も発生する。

IPv6時代のおすすめ

固定長ヘッダ

IPv6の基本的なヘッダは固定されているため、ルータの負荷を低減できるなどATM等の固定長パケットネットワークに共通な利点を享受しつつ、また拡張性も保つ。

エラー検出

IPv4ではレイヤ3 (IP) で各ルータのホップ毎に行われていたエラー検出をIPv6では廃止し、レイヤ4(TCPv6/UDPv6等)以上の上位層で、エンドツーエンド (end-to-end) でエラー検出を行うこととされた。これにより前項と同じくルータの負荷低減等が期待される。